□□■ Note >> A Tears In The Open 制作秘話
■サンクリ40にて発行しましたA Tears In The Openですが、この作品には今まで制作してきた一連のARIA本とは少々作品の生い立ちが違っています。
まず、主人公の一人のアニー嬢は自分が制作したキャラクターではないと言うこと。
それから作品の初期のスケッチが自分ではないということです。
どちらも友人の銀柳氏がアイデアを出して、そのスケッチをもとに自分が同人誌と言う形に昇華したという形の共同作業に近い形で生まれました。
もっとも、同人誌化に当たってのほとんどの実作業はトマトのお店が担当しましたし、アニーと言うキャラクターに関しての設定(ビジュアル面であったり、キャラクターのバイオグラフィーであったり)も
かなり自分がわがままを言って通してもらった部分も少なくないですが。
■銀柳氏とは某所のネットを介したコミュニティで知り合い、お互いオリジナルキャラクターをARIAの世界で動かしているという共通した話題があり、お互いのキャラクターを交流させたいという発想はある意味必然の産物だったのかもしれません。
自分としても、美樹を含めて自分以外の誰かに親しまれるのは極めて光栄ですが、彼女を主人公としたストーリー"WaterRipples"は人間関係などの相関や、物語の展開や方向性など巧妙なバランスを取って制作しているので、美樹やコルサなどのキャラクターをイクスポートするのはともかく、他キャラクターをインポートするのは、安易な発想では難しい点がありました。
そういった状況の中で「アニーと、ソーニャの2人は美樹とはトラゲット仲間である」という銀柳氏のスケッチがあり、その彼の発想から自分がインプルーブさせて生まれたのがA Tears In The Openでした。
■最初から3人のお話と言うよりも、美樹とアニーのお話にしようと言う構想があって、そんな中からアニーについてはWaterRipplesに登場させるに当たって、銀柳氏の制作したオリジナル状態から自分がかなり手を加えることになりました。
まず、ビジュアル面でハッキリしなかった部分を改めて自分が書き起こし、所属する店舗「清流亭」の立ち位置やエンブレムなどのディテールアップ、年齢も中途半端な年齢だったので、思い切って16歳(元設定では18歳)に下げて、顔つきやアクセサリなども幼さが残るイメージにしました。
ところどころ銀柳氏と相談しながら、こうした感じでアニーは再構築され、作品の中で動くようになりました。
結果として原形をとどめないほどまでは行きませんが、恐らくキャラクターのかなりの部分のイメージがオリジナル状態からこちらの作品で使用するにあたって変わってしまいました。
大なたを振るう事に許可を下さった銀柳氏には非常に感謝であります。
■キャラクターは作品の顔であり、キャラクターがいかに魅力的かどうかが作品の良し悪しを左右する最も重要な要素であるのは言うまでも無い事です。
しかし、作品と言うのはキャラクターばかりで構成されているわけではありません。
舞台には舞台にあったキャラクターと演出が必要であり、それらの構成要素に不協和音があっては作品としての完成度に影響を及ぼします。
つまりキャラクターは顔であっても、作品がキャラクターの設定ありきではあってはいけないと思っています。
キャラクターたちが織り成す物語こそが、作品の本質であり読者に伝えたい事であるべきで、キャラクターの設定はその物語に順ずるべきであると思います。
作者、作品それぞれによって、物語の要点も変わってきますし、世界観も変わってきますから、同じキャラクターを違う作者やメディアにおいて同じキャラクター性を求めるのは無理があるんじゃないかなと思うわけで。
最近、大きなプロジェクトによって動く、多くのメディアミックス作品に対する一人の主張として今回のA Tears In The Openを描かせて頂きました。
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