■□□・・・Drowning Sunlight (2006)

 AIRというジャンルはもう描かないつもりで居たのですが、どういう思いがあったのか06年の6月のサンクリはジャンル"AIR"で申し込みました。
 理由の一つはAIRという作品でやりたいアイデアが一つあったこと。
 もう一つは、それまで活動していたラグナロク・オンラインというジャンルがあまりに低調で、同人活動を続けるのがかなり辛かった時期だった
というのです。
 1月、3月、4月とイベントはことごとく「スカ」に終り、自分自身も努力が実らずかなり腐っていました。
 そんな中で制作したのがこのDrowning Sunlightで、1月のイベントでの失敗以降完全な新刊がなかったので、とにかくゼロから新刊を作るという
意気込みで原稿を始めました。
 やりたかったアイデアというのは1冊の同人誌の中で前半と後半部があって、それぞれ連続性がある中でムードが違うエピソードを組み込むという
言葉で説明してもわかりにくいアイデアで、それぞれ"Summer In" "Summer Out"というチャプターが付いています。 
 しかし……現実には自分の力量不足でSummer Inの途中までしか制作が進まず、ギリギリのところで当日を迎えました。
 本の出来としては30%くらいで、あまり良い本ではありません。
 ですが当日、全く期待していなかった予想に反して本の反応は悪くなく、友人も駆けつけてくれたりで「まだやれるんだな」と強く思いました。

 帰りの打ち上げでもんじゃ焼きのお店に立ち寄り、友人とともにお疲れ様とイベントの成功を祝いました。
 その時にがぶ飲みしたラムネの味は格別で、もっと頑張って同人活動に打ち込もうと密かに思ったのは今だから明かせることです。

 その後に控えた夏コミに合わせる形で完全盤のDrowning Sunlightを制作し、頒布する予定だったのですが、合同誌の企画もあっていつの間にか
完全盤の話はお蔵入りになってしまいました。
 その時の原稿はいまだに製作途中の引き出しの中に置かれていますが、今では絵もすっかり変ってしまい、完全版を発行する気はないわけでは
ないのですが、さすがに何の脈略もなく今更発行したところでという思いもあり、しばらく手付かずの状態のままであります。